連日統一教会とカルトの報道ばかりで…
宜保愛子さんと細木数子さんの似顔絵です。
なぜこの二人を描いて挙げるかというと、別に二人が偉大だとか占いが当たると言いたいのではなく、最近の新興宗教報道に思うとこがあるからです。
カルトに比べりゃ彼女たちは真っ当だったよな~と。
言うことは過激だったり、予言だとか霊だとか、カルト宗教ぽいことばかりですが、彼女たちは本業は作家です。
二人はちゃんとした社会人そのもの
つまり、本を出して、それを売って儲けてたのです。真っ当な経済活動をして税金を納めてた。宗教法人は課税されません。彼女たちの本の内容がインチキだろうが何だろうがそんなことは読者が決めることです。当たらなければ本を捨てたりすればいいし、胡散臭いならテレビを消せばそれですむことです。
統一教会の本は一冊何千万としたらしい!細木数子さんの毎年出てる本なんて1000円もしなかった記憶が…。それも年度初めに毎年毎年律儀に出版してた。考えるとちゃんと労働してた。
カルト(セクト)とは違います。その境界ははっきりしています。細木数子さんを信じた人たちで集団で暮らし生活を捨てた方々がいましたか?宜保愛子さんのファンが徒党を組んで本を買うように他人に強要しましたか?せいぜい、職場の雑談で「今年大殺界らしいのよあはは」と笑うぐらいです。
占いにハマるのは褒められたことではないですが、せいぜいあなたの後ろに何かいる、大殺界だの煽るくらいです。カルトに比べりゃただの芸人のようなもので、人生に息抜きをくれてありがとう~って程度です。
オンナの力ひとつで、一財や名前を世の中に知らしめて、立派な独立した女性達です。胡散臭い内容が宗教じみていても、全く違うのです。
占い師とは誰か
占いと似顔絵は営業形態が似ていて(個人を相手にする)違うのは、占い師のとこには悩みを抱えてる人が来て、似顔絵には嬉しいこといっぱいの人が来るw
それが私が未だに描いてる理由かも。
京都は観光地なので、占い師がいっぱいいて、女子高校生から恋に悩めるOLや嫁姑の愚痴を聞いてほしい主婦が群れてました。私もイライラした時に河原町の占いコーナーに通ってました。お気に入りの占い師さんにさんざん聞いてもらった記憶があります。
女性には共感してもらい話をきいてもらいたい時期があって、占い師さんはそういう需要があると思う。
医療のカウンセリングより安いし、手続きが簡単。友達には聞かせられないことも占い師には聞いてもらえる。最後は「来年はいいことありますよ!」など言ってもらいスッキリする。それっきり。誰かが書いてましたが、占いって女のデトックスみたいなものだと。
悩み相談のカウンセリングみたいなもの。あたしゃ無理だわ!暗い話ばかり聞いて、いいこと言ってあげるなんて、いくらお金をもらおうがヘトヘトになるんじゃないか。
キャパが大きい人がなると思う。
でも人の悩みにつけこんで依存させたり、財産を巻き上げたりは犯罪です。洗脳はいかんよ!一時、占い師に傾倒しておかしくなった女性芸能人が話題になりました。悩みを聞いてもらいすぎて依存しちゃったのね。
占い→法人になるのが宗教
洗脳…そこまで行くまで、人の悩みを聞いてあげなくちゃいけない。ネガティブな話を聞くのはエネルギーがいる。友達の悩みも最初はうんうん聞いてても長時間となると嫌になる。普通の人ならできない。でもそれを容易くやれる人がまれにいます。
愚痴や悩みを嫌な顔ひとつせず聞いて信頼させ、それを集団にして、法人にして課税を免れる。それが宗教です。
良心的な町の教会もお寺も人の心をケアすることを職業として成り立たせお金を稼ぐ、という意味で宗教なんです。そうでなければ、悩みを話しやすい近所のおじさんおばさんにすぎない。
カルトであれ、そうでないにしろ、信者の心を惹きつけかつ手厚くケアしていかなくてはいけない。その力があるという意味では、宗教の長になる人にはある種の才能があるのです。

天理教の教祖をはじめ、多くの新興宗教のはじまりは、近所の主婦の悩みを聞いて解決することが上手なオバサンがはじめたものです。
オンナの業…それは信心
男はグレるとお酒やギャンブルに走ります。しかし、女性はあまりそうしません。かわりに宗教に走る人が多い。
私は新興宗教は女の業が生んだひとつのグレ方だと思います。
駅前で新興宗教のビラを熱心に配るのは全て中高年の女性。たいていの新興宗教の割合はオバサンで占められています。何があったのか。家庭や理不尽な社会の辛さを教祖が解決すると思ったのか。女性は孤独を嫌い共感を求めます。寂しい心を宗教の連帯感と信仰で慰めを見出しているのです。
占いの顧客もほとんどが女性です。占い師も女性が多いです。
聖書には女占い師が登場します。2千年も前から占い師がいたのです。
太古の昔から人類には未来をテキトーなことを言って予言したりする人が必要だった。占い師がいたから騙されたのではないのです。不安な人心が占いや予言をする誰かを求めたのです。
今さかんに報道されている統一教会はどうでしょうか。文鮮明一人の力でみんながひどい目にあったのでしょうか。教祖、絶対的に頼れる幸せや救いを求める人々がいるからカルトは成り立つのです。卵が先か鶏が先か。
せいぜい占い師なら今年の運勢なら読み捨てて適当に信じて終わるでしょうが、集団の宗教があの手この手で洗脳してきたら?先祖の祟りだからお金をいっぱい献金しろと言われたら…そして親がその信仰を子供に強いたら…?
カルトの時代
若い時、周りには二世がいっぱいいました。同じ昭和40年代生まれの人なら記憶にあるんじゃないか。
モルモン、エホバ、天理教…創価学会にいたっては、10人くらい同級がいて、グループを作ってました。オウムにはまってた人もいました。ヤマギシのプリンも百貨店に普通に売ってたし。子供をヤマギシズムに入れた人もいました。
かくゆう私もある右翼集団にはまって15年くらい費やした。(それについてはまた書く)似顔絵の古い仲間には統一教会に所属している人も。絵がやたらうまく良い美大を出てました。特に勧誘されることもなく普通の人でした。
芦田愛菜さん主演の映画「星の子」を先日見ましたが心が痛かった。新興宗教の二世の役を演じておられました。映画の舞台は、ほどほどに奇妙な宗教。破壊的カルトまでとは言わない。けど、親の信仰で回りから奇異に見られ、生活は困窮する。
いま、統一教会は被害が大きすぎて連日報道されているけど、そこまでじゃない宗教の家庭の子供たちも苦しんでる子は少なくない。
親の強い信仰はアイデンティティに関わるもので、子供の成長(信仰に疑いを持つ)は、家族との離別を意味するからです。
安倍さんの死をきっかけに議論が出てるけど、野党の攻撃材料に終わらず、カルトに苦しんだ子供たちが救われるきっかけになってほしい。
なぜ宗教がセクト化したのか
団塊世代が学生運動にはまり闘争が終わったあと、無事に普通に戻り就職出来なかった層が新興宗教に大量に流れ込んだ話を聞いた。
あのノリ(強烈な総括や粛清洗脳)の猛々しい情熱を信仰に注ぎこんだ。次世代に継承して子供を苛め抜いたんだんだと。
毒親集団を形成しやすいのがカルト。国はそれを保護しちゃったのね…恐ろしい
10年くらい前から政治と宗教が組んだ雰囲気を感じていた。今更それを糾弾してどうなんだと日々の統一教会の報道を見て思う。どうせ忘れる、この国は。二世の子の苦しみも奇異な見世物のようにワイドショーで騒がないで、もっと真摯に取材してあげて。(そうすると視聴率が取れないのかw)
私は宗教法人はまず課税することが義務づけられるべきじゃないかと。悪いのが減るんじゃないか。そうなると神社の賽銭まで税金取られるのかもしれないな。う~ん。
卑弥呼は占い師でもあり為政者だった
古代の邪馬台国の卑弥呼は女王でもあり、占い師でもあった。亀の甲羅を使い国を治めたのです。
卑弥呼はシャーマン、イタコのような巫女だった。
本当に占いが当たったかどうかは分からない。ただ、人心を治めるにあたり、神の声が聞ける女性が必要とされたのでした。

ラスプーチンっていうのもいたな…。ロシアに。池田理代子さんのマンガ「オルフェウスの窓」にロシア革命時の皇帝一家に入りこみ妖術で操った様が描かれてます。
カルトの子が普通に教室にいたのは1990年代。今の世代はどうなのだろうか。
あれから…二世の多くは親と縁を切れた人もいたし、そのまま苦しんだ人もいた。カルト教会の牧師の娘さんの友達がいて、彼女はかわいそうだった。心を病んで引きこもりがちでしたが、どうなったんだろう。
時代だったのでしょうか。1999年に地球が滅びると結構な割合でみんな信じてたあの頃…
そんな時代に宜保愛子さんや細木数子さんの番組が人気だったんです。
彼女たちは政治家と組んで勢力を作らなかった。(もちろん政治家も占ってもらったんでしょうが)政権と結びついてなかった。その点で卑弥呼ではなく、ただの相談上手のおばさん達だったんだと。